改造自動車届出制度の見直しを解説!何が改正されるのかを整理します

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改造自動車の手続きが変わるらしい、と聞いても、「改造自動車届出制度の見直し」は制度名が堅く、要点だけを拾いにくいのが正直なところです。

本記事は、改正は令和8年3月予定、施行は令和8年7月予定とされている「改造自動車届出制度の見直し」について、公開資料をもとに要点を噛み砕いて整理します。

何がどう見直されるのか、どんな改造の対象になっているのか、手続き面で何が変わるのかを、順番に見ていきましょう。

出典(一次資料):NALTEC 独立行政法人 自動車技術総合機構 「改造自動車届出制度の見直しについて

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監修者

Garage Red Line創業者。幼少期から車に親しみ、板金・カスタムの現場で技術を磨く。
2018年に独立し、現在は自社で多様なカスタム・整備に対応。TRY-XやXCT-Dualをはじめとしたレース・クロカン優勝経験を活かし、実践的な知識で監修を担当。
現在もドライバーとして活動している。

この記事を書いた人

カメラの専門学校で撮影技術と作品制作を学んだのち、車業回で勤務しながらアウトドア撮影を中心に活動。
現在はGarage Red Line Styleをはじめとしたさまざまな媒体で執筆。
初心者にも伝わる構成づくり・検索意図設計・文章作成を活かし、企画・構成・執筆・改善まで一貫して担当している。

目次

まず結論:改造自動車の届出は簡素化の方向。対象の見直しと制度統合がポイント

まず結論:改造自動車の届出は簡素化の方向。対象の見直しと制度統合がポイント!

いつから変わる?改正と施行のスケジュール

改正と施行のスケジュール
  • 改正令和8年3月予定
  • 施工令和8年7月予定

資料には、改造自動車届出制度の見直しは「改正は令和8年3月予定、施行は令和8年7月予定」と記載されています。

ここで押さえたいのは、現時点では施行済みの確定情報ではなく「予定」として示されている点です。

改造自動車の手続きは、施行時期をまたぐかどうかで準備の考え方が変わりやすいため、カスタムの計画がある場合は、内容に応じて「いつカスタムするか」を決める必要があります。

次項では、予定されている見直し内容を前提に、何がどう変わる方向なのかを順番に整理していきます。

何が変わる?変更点は大きく2つ

大きな変更点
  • 改造自動車の「届出対象の見直し」
  • 「制度の統合と手続きの効率化」

今回の見直しのポイントは大きく2つです。

1つ目は、改造自動車の「届出対象の見直し」です。

動力伝達装置・走行装置・緩衝装置・連結装置に関して、一定の安全性が確保される改造自動車は届出対象から除外する方向が示されています。

2つ目は、「制度の統合と手続きの効率化」です。

改造自動車届出制度を新規検査等届出制度に統合し、オンラインでの届出を可能にする方向が示されており、統合とオンライン化により、届出手続きの効率化を図るとされています。

加えて運用面では、届出書等の提出先の考え方や、改造自動車審査結果通知書を交付しない取り扱いなど、実務に関わる変更も触れられています。

そもそも改造自動車の届出は何のためにある?

そもそも改造自動車の届出は何のためにある?

当日の適合確認を効率よく進めるための制度

久保田代表

改造自動車届出制度は、新規検査等の当日に保安基準の確認を「適正かつ効率的」に進めるための仕組み。
改造自動車の内容を事前にそろえることで、当日の確認がスムーズになりやすい点がポイントです。

改造自動車届出制度は、改造自動車の新規検査等において、当日の保安基準への適合確認を「適正かつ効率的」に行うための制度として位置づけられています。

言い換えると、検査当日に現物を見ながらその場で判断する負荷を減らし、確認すべき点を事前に整理したうえでスムーズに適合確認へ進むための枠組み、という考え方です。

改造自動車の内容は、部品の変更箇所や取り付け方によって確認ポイントが変わりやすく、説明が曖昧なままだと当日の確認が長引く要因になります。

届出制度があることで、改造内容と確認の前提をそろえた状態で検査に臨みやすくなり、結果として手続き全体の効率が上がる、という狙いを目的とした制度として位置づけられています。

手続きが複雑になりやすかった理由

久保田代表

改造自動車の手続きがややこしく感じやすいのは、「新規検査等届出制度」と「改造自動車届出制度」が併存しているためです。

「新規検査等届出制度」と「改造自動車届出制度」が並立していることで、改造自動車の形態によっては、同じ新規検査等の流れの中で2種類の届出が必要になる場合があり、手続きが煩雑になり得る、ということです。

ここで厄介なのは、ユーザー側が制度名や区分を理解していなくても、実務としては「どの届出が必要か」を正しく切り分けないと進めにくい点です。

届出が複数に分かれると、準備すべき書類や提出先、確認の順番が見えづらくなり、要点だけを拾って理解するのが難しくなります。

結果として「結局、今回の改造自動車は何をすればいいのか」がつかみにくくなる、という構造が生まれていました。

今回の見直しでは、この煩雑さを減らす方向として、改造自動車届出制度を新規検査等届出制度に統合し、オンラインでの届出を可能にする、といった効率化が示されています。

改正ポイント1:届出対象の見直し

改正ポイント1:届出対象の見直し

対象として触れられているのは「4つの装置」

対象として触れられているのは「4つの装置」
引用:NALTEC 独立行政法人 自動車技術総合機構 「改造自動車届出制度の見直しについて

今回の見直しでは、届出対象を考えるうえで、改造自動車のどの部分の変更が論点になっているかが「装置」の区分で示されています。

資料で触れられているのは、動力伝達装置、走行装置、緩衝装置、連結装置の4つです。

改造自動車をひとまとめに扱うのではなく、変更点を装置ごとに分けて捉える、という前提を置くと理解しやすくなります。

次の項では、この4つの装置に関して、一定の条件を満たす場合に届出対象から除外する方向が示されている点を、もう一段噛み砕いて見ていきます。

届出対象から除外される可能性がある条件

ポイントまとめ
  • 届出対象の見直しは、動力伝達装置・走行装置・緩衝装置・連結装置の4装置に関して、一定の安全性が確保される改造自動車を対象から除外する方向
  • 除外の条件は「純正部品」または「一般市場に流通するアフターパーツ」を、いずれも変更せずに用いること
  • 「純正なら全部OK」「市販品なら何でもOK」ではなく、未変更で使うケースに限って届出対象から外れる可能性がある、という示し方

資料では、動力伝達装置・走行装置・緩衝装置・連結装置に関して、一定の安全性が確保される改造自動車は、届出対象から除外する方向が示されています。

ここでポイントになるのが「部品の種類」と「使い方」です。

条件として挙げられているのは、大きく2つあります。

1つ目は、自動車メーカーの純正部品を、変更せずに用いた改造自動車。

2つ目は、アフターパーツメーカー製で一般市場に流通している部品を、変更せずに用いた改造自動車です。

どちらも共通しているのは、部品そのものを加工したり仕様を変えたりせず、そのまま使う前提になっている点です。

ここは「純正なら大丈夫」「市販品なら何でも対象外」といった単純な話ではなく、あくまで資料上は、未変更の部品を用いた場合に届出対象から外れる改造自動車が出てくる、という方向性として示されています。

次の項では、誤解が生まれやすい点として「未変更」という条件の受け取り方を含め、注意点を整理します。

誤解しやすいポイント:加工やワンオフは別枠になりやすい

ポイントまとめ
  • 「届出対象から除外される改造自動車がある」=「改造自動車の手続きが不要になる」とは限らない
  • 資料で条件として示されているのは、純正部品や一般市場に流通するアフターパーツを「変更せずに」用いたケースに限られる
  • 部品や取り付けで加工が入る場合、ワンオフ部品のように前提から外れる要素がある場合は、同じ考え方で扱えるとは限らない
  • 現時点で最終的な扱いは断定できないため、「加工やワンオフは必ず届出が必要」と言い切らず、未変更の範囲かどうかで切り分けて考える

ここで一番注意したいのは、「届出対象から除外される改造自動車がある」という話が、そのまま「改造自動車の手続きが一気に不要になる」といった意味ではない点です。

資料で条件として示されているのは、あくまで純正部品や一般市場で流通しているアフターパーツを「変更せずに」用いた場合です。

言い換えると、今回の見直しは「部品をそのまま使う前提で安全性が確保されるケース」を想定して、届出対象を見直す方向だと読み取れます。

逆に、部品の加工や、車両側への加工を伴う取り付け、個別の仕様に合わせたワンオフ部品のように、標準化された前提から外れる要素が入る場合は、同じ考え方で扱えるとは限りません。

制度上の最終的な扱いを断定できる段階ではないため、「加工やワンオフは必ず届出が必要」と決めつけないことも重要です。

大事なのは、資料が示している範囲が「未変更の部品を用いた改造自動車」に限られている、という点を押さえることです。

改正ポイント2:制度統合とオンライン化

改正ポイント2:制度統合とオンライン化

制度は統合され、オンライン届出が可能になる方向

制度は統合され、オンライン届出が可能になる方向
引用:NALTEC 独立行政法人 自動車技術総合機構 「改造自動車届出制度の見直しについて

改造自動車届出制度の見直しでは、届出対象の考え方を見直すだけでなく、改造自動車届出制度を新規検査等届出制度に統合し、オンラインでの届出を可能にすることで、手続きの効率化を図るとされています。

重要なのは、制度が一本化されることで、届出の流れや考え方が整理される方向に進む点です。

これまでは、制度が併存していると改造自動車の形態によって必要な届出が変わり、手続きの全体像がつかみにくいという問題点がありました。

統合によって手続きの入口が揃う方向に寄ることで、「どこから確認すればいいか」が見えやすくなる可能性があります。

また、オンライン届出が可能になるということは、窓口でのやり取りだけに依存しない形への移行を示しています。

細かな運用は施行に向けて整理されていく前提ですが、次の項で触れる提出先の考え方や、改造自動車審査結果通知書(審査結果通知書)の扱いの見直しとあわせて、手続き全体の前提が変わるポイントとして押さえておくとよいでしょう。

届出書の提出先の考え方が整理される

制度統合とあわせて、運用面での見直しとして触れられているのが、届出書等の提出先です。

届出書等の提出先は「当該改造自動車の新規検査等を申請する運輸支局等と同一敷地内の事務所等」とされています(代表届出を除く、という注記もあります)。

新規検査等の申請と、届出書等の提出先が揃うことで、手続きの段取りを立てやすくなるのがメリットです。

なお、代表届出の扱いは例外として示されているため、すべてのケースで同じ動きになると決めつけないことも大切です。

次の項では、提出先と同じく実務への影響が大きいポイントとして、改造自動車審査結果通知書(審査結果通知書)の扱いが変わる点を確認します。

改造自動車審査結果通知書(審査結果通知書)が交付されない運用に変わる

制度統合とあわせて、運用面の変更として押さえておきたいのが、改造自動車審査結果通知書(審査結果通知書)の扱いです。

改造自動車届出制度の見直しでは、届出の改造自動車審査結果通知書(審査結果通知書)については交付しない運用に見直す、とされています。

理由として示されているのは、偽造や改ざんを防ぐ観点です。

審査結果は、運輸支局等と同一敷地内にある事務所等と、新規検査等を行う運輸支局等の間で、内部ネットワークを通じて共有する形を想定している、とされています。

ただし、具体的な確認方法や当日の進み方までをこの段階で決めつけるのではなく、「結果は紙で受け取るもの」という前提が変わる可能性があるという点を押さえておくのが適切です。

愛車のカスタムはガレージレッドラインにご相談ください

愛車のカスタムはガレージレッドラインにご相談ください

愛車のカスタムは、やりたい内容を整理したうえで「その内容が未変更の部品を用いた範囲に収まるのか」「加工や個別対応が入るのか」「いつ施工するのがよいか」を確認しながら進めるのが現実的です。

ガレージレッドラインでは、カスタム内容をヒアリングし、以下の押さえるべきポイントを整理したうえで、進め方をご提案します。

  • どこをカスタムしたいか
  • 使用する部品は純正か、市販品か
  • 部品や取り付けで加工が入るか
  • 施工したい時期

「まずは話だけ聞きたい」「この内容で進められるか確認したい」といった段階でも問題ありません。

どうぞお気軽にお問い合わせください。

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よくある質問(Q&A)

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いつから影響が出る?今すぐ変わる?

改正は令和8年3月予定、施行は令和8年7月予定とされています。
現時点では「予定」として示されている段階のため、今日明日ですぐ運用が切り替わる、という話ではありません。

自分が予定しているカスタムは届出が不要になる?

届出対象から除外される改造自動車がある、という方向性は示されていますが、「このカスタムなら必ず不要」と言い切れる段階ではありません。
資料で条件として触れられているのは、純正部品や一般市場に流通するアフターパーツを「変更せずに」用いた場合です。
部品や取り付けに加工が入る場合や、個別の仕様に合わせた内容が含まれる場合は、同じ前提で扱えるとは限りません。

どこに相談すればいい?

手続きを含めて不安がある場合は、カスタム内容を具体化できる窓口に相談するのが早道です。
どこをカスタムしたいか、使いたい部品が純正か市販品か、加工の有無、施工したい時期。
この4点が分かるだけでも、確認の筋道は立てやすくなります。
ガレージレッドラインでも、これらを起点にカスタムの進め方を整理できます。

まとめ

まとめ

改造自動車届出制度の見直しは、改造自動車の手続きを「適正かつ効率的」に進める目的を維持しつつ、届出対象の考え方と制度の枠組みを見直す方向として示されています。

ポイントは、動力伝達装置・走行装置・緩衝装置・連結装置の4つの装置に関する届出対象の見直しと、改造自動車届出制度を新規検査等届出制度に統合してオンライン届出を可能にする、という2点です。

また運用面では、届出書等の提出先の考え方や、改造自動車審査結果通知書(審査結果通知書)を交付しない取り扱いなど、手続きの前提が変わる可能性も示されています。

いずれも現時点では改正・施行ともに予定として整理されているため、断定で捉えるのではなく「どの方向に変わるのか」を先に押さえることが重要です。

出典(一次資料):NALTEC 独立行政法人 自動車技術総合機構 「改造自動車届出制度の見直しについて

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